営業・マーケティング-18

営業・商談を成功に導くパンフレット《未来の顧客へ魅力を伝える》

営業・商談にマルチに活かすパンフレット。
未だ見ぬ潜在顧客に自社の魅力を伝えるチカラを持つ。

市場開拓、リード獲得、それとも海外進出?
攻めはインサイドセールスかフィールドセールス?
ありとあらゆるターゲットや用途・目的を携え、
営業・商談を成功に導くパンフレット。
徹底的に語ってまいります。

後半には記事内容に沿ったパンフレットの出色事例、5作品を紹介!
読後は当記事のホワイトペーパーを無料で準備していますので、
合わせてご利用くださいませ。


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1. 営業・商談「パンフレット」の位置付け

この記事テーマの本チャンに入る前に、前提になる要件について、一般論と共にそこに少々主観のエッセンスも加え、
明確にしておきたいと思います。

01.カタログや会社案内とは異なる “パンフレット”

まずぜひ知っておいていただきたいのは、パンフレットとカタログの違い、パンフレットと会社案内の違い。

媒 体
定 義
会社案内 企業情報の発信媒体で、事業内容、会社概要、企業理念、取引先、沿革等が主体
カタログ 複数の商品情報・サービス情報を用途別、カテゴリー別に網羅させた冊子
パンフレット 単品〜少数の商品に絞り、ユーザーの意思決定にダイレクトに影響を及ぼす、実務情報やリアルなエビデンス・データを示し、コンパクトにまとめた冊子

会社案内やカタログが比較的静的な存在であるのに対し、
パンフレットは動的メディアという位置付けで、ありとあらゆるビジネスシーンで機動力、即戦力の威力を示すのです。

02. 【営業】と【商談】の違いも明確にしておく

ここで営業と商談を区別することは、TPOで使い分けるパンフレットとして重要な側面もあるため、
ここで一旦、営業と商談を定義しておきましょう。

営業活動の中に商談は含まれます。つまりそれぞれ別物ではなく、商談は営業活動の一環。
営業活動の中には市場調査、競合分析、企画、提案、見積などを作業要件として、
フィールドセールスの顧客定期訪問、飛び込み営業、新製品・リニューアル説明会、展示会等、
またインサイドセールスのテレアポも含まれます。

一方商談は、対面、オンラインに関わらず、取引に向けた直接的な提案、交渉を指します。
従ってこの商談では、細部に渡った仕様、構成にまで踏み込まれるため、
商談相手の意思決定に作用するレベルのパンフレットが求められます。

前者の営業活動では、認知拡大、広報という意味合いから、
むしろディテールよりもサマリー情報で簡潔に構成したLite版パンフレット、もしくは1枚もののリーフレットが適しています。

03.BtoBを中心に、営業・商談が必要なBtoCも

やはり営業・商談を伴う活動はBtoB(企業間取引)ですが、ここでは営業・商談を要するBtoCも対象とします。

ターゲット
要 件
BtoB 取引の特徴として営業活動・商談が必須。対面のみならず。インサイドセールスでも交渉・見積が発生する
BtoC BtoCの中でも営業・商談を要する事業内容、商品・サービス
例えば富裕層向け投資物件、個人向け不動産販売等では、パンフレットが必須
BtoBtoC ほぼBtoBの範疇。エンドユーザーは個人の一般消費者だが、自社開発商品を代理店チャネルで販売するケース。この場合、toCには営業は発生しないが、代理店取引のための交渉用パンフレットが必須

2. マーケティングが必須の営業・商談用パンフレット

営業・商談に直結させるパンフレットは、マーケティングと表裏一体と考えましょう。
自社が存在し、そこに商品・サービスがあり、
ターゲットの顧客が存在し、
競合が存在する。

そして自社の強み・弱みを知り、脅威と優位性を明確にする。

営業パーソンならお気付きと思いますが、3CとSWOTのマーケティング分析の要素です。
ここで定義された要件をパンフレットの企画・構成に落とし込んでいくのです。

えッ!そこまで必要なの?と言うなかれ!

この項目以降、ナルホド〜、確かにそうだ。とうなずいてもらえると思います。
今存在する情報やデータのファクトが大事で、そこに足したり引いたりはダメッしょ。そう筆者も意義な〜し!ですが、
いやしくも “営業・商談を成功に導くパンフレット” と吹聴ふいちょうする以上、
このままで終わらせるつもりはありません。徐々に真髄に踏み込んでいくのです。

3C分析サークルイメージ

3C分析サークル

SWOTイメージ

SWOT分析

3. 新規リード獲得?市場開拓?既存顧客?それとも海外戦略?

ではパンフレットを営業活動のどのような機会に使うのか?

  • 【新規リード獲得】既存の市場で既存商品・サービスの新たな顧客獲得
  • 【新規市場開拓】既存の市場から新たな市場 “処女地” で顧客を獲得する市場開拓
  • 【既存顧客営業】継続的に取引のある言わば馴染み客への営業活動
  • 【海外進出戦略】海外への販路拡大や海外展示会出展による市場拡大

では果たしてこの3タイプの営業・商談で使用するパンフレットが全て同じでいいでしょうか?
以下簡単にまとめてみました。

活動チャネル
想定されるパンフレットのコンテンツ
新規リード獲得 既存市場で新規顧客の開拓を推進しているため、市場性、顧客属性、競合などをよく周知している。よってパンフレットには一層の競争力が必要。直近の取引事例社名出し・顔出し顧客インタビュー取引先のロゴパレード、また競合の弱点をついたベンチマークネタなどが、商品情報と共に有効
新規市場開拓 市場・顧客・競合に知見が無いため、綿密なマーケティングの現状分析が必須。ブルーオーシャンかレッドオーシャンかでパンフレットの情報構成が大きく異なる。新規市場での実績も無いため、既存市場での実績を盾に信用性を得ることが必要
既存顧客営業 継続的取引実績がある顧客として、網羅的な商品・サービス情報掲載はNG。むしろ機能強化・アップグレードやリニューアルのメリット情報成功・改善のケーススタディクロスセル狙いの他ジャンル商品紹介保守・メンテ情報FAQなど
海外進出戦略 上記新規市場開拓の海外版。現地の市場や顧客分析が必要。商習慣の違いや顧客インタレストの違いもあり、リサーチ情報に基づくコンテンツ設計が重要。日本語で初期制作し、記事校了で翻訳に入る。海外はブランドイメージを重視する傾向が強いため、独自のブランドテイスト、アート感のあるデザイン性が好まれる
経営者や担当重役の熱いメッセージは響く

いかがでしょう?営業活動をするフィールド、チャネルによって、
こんなにまでも大きくパンフレットの内容、構成が異なるのですゾ!
成功に導くパンフレットづくり、マーケティング分析が必要な事情も、何となく頷けるのでは?
営業パーソンは少なくともこの程度の視点は持ちたいものです。

4. ターゲットによってコンテンツの咀嚼度が異なる

度々言及しますが、漠然と営業強化するためパンフレットを作りたい、リニュアールするでは困ります。
この項目でも十把一絡げ、単一思考でパンフレットをつくったのでは、効果は限定的と言うことに直面するのです。
実は情報を咀嚼しないこともとても重要だということを知っておきましょう。

01.“咀嚼しない” BtoBユーザー

難しい情報を咀嚼しない。。。なぜ?
よくあるのが、ユーザーに理解しやすく、読みやすくすることを方針として、
専門用語、技術情報、業界用語は全てにわたって咀嚼が必要!と、
我々制作サイドでもデファクトスタンダードのように、高らかに謳っている制作会社があります。
全てにわたる咀嚼は、危険をはらんでおり、大きな誤解やチャンスロスを招く可能性があります。

そのココロは?
例えばターゲットユーザーが、専門領域の職務に携わっている専門職、技術者、エンジニア、開発者などで、
業務に関係する商品・サービスのパンフレット。
イメージできるでしょうか?
この場合、変に専門用語、技術情報の記述内容を咀嚼してしまうと、返って解りづらくなり、
素人っぽさから「ここ大丈夫?」とリテラシーまで疑われてしまう。。。

むしろ言語・表現の一致が、お互い齟齬そごなく話がスムーズ
さらに提供側とユーザー側、プロ同志の信頼性に繋がるのです。
すべからくそうではなくとも、総じてBtoBパンフレットはこうあるべきでしょう。

安易な咀嚼は、わかりやすいはずのパンフレットが、実は伝わりにくくなるのです。要注意ですね。

02.BtoCユーザーは丁寧に“咀嚼する”

前述「営業・商談が必要なBtoC」、つまりターゲットユーザーが個人でも、
営業パーソンの営業活動・商談を要し、その際使用するパンフレットです。
例外もありますが、総じてBtoCパンフレットでは専門用語を使いながらも、その用語・単語の咀嚼をし、
難度のあるロジックの読み解き、それをグラフ化したりフローチャートにしたり、
イメージしやすい画像素材などでビジュアライズさせます。
また用例や注釈、補足なども交えながら、
知識の無いユーザーに寄り添う丁寧なライティングが理解を促進するだけでなく、好感醸成にも繋がり、
商品・サービスの購買へ導く最短距離となるでしょう。

一方で我々制作会社の読み解き、咀嚼力の腕が試されるという側面もあり、責任の重さを感じております。

いずれにしても、分かりやすくさえすれば、専門家でも初心者でもオールマイティに行ける!
このような “最大公約数” 的思考はナンセンスということを理解いただけたでしょう。

03.“トップセールス” はどうする?

企業のトップ同士、経営層同志、まさに王道をいくパンフレットが大事!
従って咀嚼というより、足すこと、引くこと無しに、直球勝負でいいでしょう。
自社の主力商品をいかに簡潔にアピールするかに徹すること。
経営層の最大の関心事!導入による収益向上やコストダウンネタ。ここに最早、咀嚼も非咀嚼もありません。

トップセールのあり方として、あとの細かいことは実務者同志に任せるもの。
決裁なのか、却下なのかはその後の問題として、まずは先鞭せんべんをつけるパンフレットなのです。

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5. 対面セールス or インサイドセールスでどう変わる?

インサイドセールスイメージ

対面セールスとインサイドセールスでパンフレットの何かが変わるでしょうか?
一般論として、変わる必要性を感じない方々が多い、さらに我々制作サイドも感じていないこと、
枚挙まいきょいとまがないのが実情です。

対面の場合はここまで縷々るる述べてきた様々なターゲット、あらゆる目的・用途に最適化することが最低限必要。
ではオンラインやテレアポで使うパンフレットとの違いがあるとすればナニ?
PDFにすることが大事なのだッ!ハアー?豈図あにはからんや!

それは対面とリモートの温度感の違い。
対面ではユーザーの顔色、ビビッドな反応を感じながら営業・商談を進められる。
人間のコミュニケーション、ネゴシエーションというのは、対面とインサイドで大きな差があるんですねェ〜。

インサイドセールスによく見られる温度感の低さに、一般的なパンフレットには無い熱いネタを組み込む、
表現力豊かでビビッドな色遣い、グラフやチャート表を多用するキャッチーなデザイン、ピリッと刺激を効かせたキャッチコピー
。。。
パンフレットをPDF変換で使用する時でさえ、様々な工夫が必要なんです!

流行病はやりやまい時に世のビジネスパーソンがリモート営業活動で、
顧客とのコミュニケーションづくりに梃摺てこずったことを思い返せば、自ずとわかるでしょ。

6. トップセールスマンのトークをコンテンツ化

実は昨今顧客の要望で徐々に増えているのが、
社内のセールスパーソンの標準化、底上げを図れる営業パンフレットができないか?というリクエスト。
世の企業は隘路あいろとして、最早永遠とわの課題と化してしまったのか?
SFAやMA、CRMなどのツールにより、営業パーソンのレベルや効率化は徐々に向上しているのでしょうが、
依然として立ちはだかる高い壁。
普通につくるパンフレットでその願いは叶うのでしょうか?残念ながらそれはNOなのです。

そこで弊社の提案!ご相談いただいた企業のトップセールスマンのセールストークを、
パンフレットのコンテンツにしてしまえ!
という少々強引で突拍子も無い発想。

業績上位のセールスマンの方々にお出ましいただき、徹底したヒアリングを重ねます。
するとどうでしょう、それぞれ個性はあるものの、一定の傾向と特徴が浮き彫りになるわ、なるわ。

そこを抜け目なくすかさずキャッチアップ!
美しいとも言えるほどよどみがなく、それでいてリズミックに抑揚が効き、
起承転結でトークをクロージングさせるパンフレット構成。

どうでしょう?中堅からそれ以下の営業パーソンがそのパンフレットを使って商談をすると、
成功体験の機会が増え、営業パーソンの底上げを図るパンフレット
が一丁上がり!

企業によって異なる要素なので、ここで具体策には言及できませんが、お困りの際は一度お声をかけてみてください。

7. 資料請求用・DL用、DM用のパンフレット

DLイメージ

Webからの資料請求・ダウンロード用のパンフレット。
ダイレクトメール(DM)用のパンフレット。
それぞれは似て非なるものだけど、この行為自体で直接営業や商談にはならないものです。

前者はユーザーが能動的に自ら進んで入手するパンフレット。
後者はユーザーに勝手に送られてくる受動的なパンフレット。

とは言え、当ブログ記事の中で唯一、営業パーソンがこの時点では介在しないパンフレットです。
しかしながら、ユーザーにダウンロードさせる、或いは一方的にユーザーに送りつける、
といっても営業活動の一環と言え、ダウンロードさせたり、送りつけの仕掛けをすることにより、
次の営業活動、商談のきっかけなるプロセスを創出するものです。

因みに後者のDMパンフレットは、ユーザーの意思に関係なく押しかけとなるため、
受取人が開封して封入されているパンフレットへ辿りつかせる仕掛けも別途必要になります。

共通した要件として、ユーザーに届いた後は、どちらも独り歩きして、ユーザーの意思に作用させる。
もっと言えば営業パーソン抜きでもユーザーを理解〜共感へと導き、
検討する候補業者や発注を前提とした商談や見積へと進められる

ある意味オートマチック機能を備えるパンフレットと言えるでしょう。

どちらも難度の高いパンフレットに属し、
ターゲットユーザーを見据えたマーケティング分析が欠かせ無い
と言えるのです。

8. 【作品5例紹介】営業・商談を成功に導くパンフレット

ここから実践のモード。弊社で制作に携わった営業・商談に貢献したパンフレット作品を5例ご紹介します。
目的やターゲットユーザーでコンテンツ設計、表現コードが大きく異なるだけでなく、
デザインクリエイティブの質の高さにも触れることができます。大いにご参照ください!

各作品はURLリンクからブラウザ自動起動で弊社サイトの制作実績ページへとジャンプ、全ページの詳細をご覧いただけます。

01.海外市場開拓戦略|JSR株式会社 様【製造業】

作品01
アジア新興国での新規取引開拓を目指す、世界屈指の化学メーカーの製品パンフレット。シックな黒のトーンは重厚感と格調の高さを表し、地球の壮大スケールの地平線が市場開拓の未来を輝かせる。紙面全域にアート感が漂う。

02.既存顧客営業|B2Bサービス株式会社 様【情報システム】

作品02
全国7割の眼鏡店に導入実績を持つ、ソフトウェア開発企業の電帳法改正に伴う改訂版案内のパンフレット。対象は従来から取引のある顧客。まさに既存顧客へのアップグレードを推進するパンフレット。従来品との比較情報やQ&Aが既存客へのアプローチを象徴する。

03.法人レンタカーの新規拡張・既存認知|株式会社ビズクル 様【レンタカー事業】

作品03
法人向けレンタカー事業でありながら、以前は個人向けと区別がつきづらく、法人需要拡張が思うように進まなかった。そこで主力の建設会社への営業活動に法人向けを徹底訴求、沖縄から鹿児島への進出にも大きく貢献した。

04.展示会商談用|井上株式会社 様【電気設備・電設システム事業】

作品04
電気設備施工・電設システム開発等を手掛ける企業。展示会出展向けの開発システムパンフレット事例。サービス導入のステップを見開き2ページの限られた誌面で “最適解” を視覚表現。会場でのスピード商談に軽いフットワークで臨む。

05.海外市場開拓戦略|株式会社クボタ計装 様【製造業】

作品05
建機・農機でお馴染み株式会社クボタの関連会社、「重量式フィーダ」という製品領域では国内で高いシェアを誇る。この度海外での営業戦略用ツールとして英語版・中国語版を制作。クボタの誇る技術力を数値・ビジュアルでシンボリックに表現。

あと書き

未だ見ぬ未来の潜在顧客へメッセージを届けるパンフレットづくり。
筆者の持つナレッジを役立つブログ記事としてしたためてみました。

パンフレットの目的や用途、ターゲットによって、ここまで掲載するネタが異なり、
何をフィーチャーすべきで、要・不要のネタも数々。。。
つまり世に有り勝ちな情報を網羅させるパンフレットでは、
熾烈しれつな市場競争を勝ち抜くことはできない!

だろう、はずだの主観や予定調和を排し、
ステレオタイプ思考にアンチテーゼを唱えること。
従来から持っている先入観や固定概念まみれの思考を一度全て捨て去りましょう!

全てはマーケティング分析で得られた現状のファクトや要件を、
丁寧に紡いでいくと必ず実態や課題の本質が浮き彫りになっていくこと、
冒頭でマーケティングの必要性に言及した意味、腑に落ちたのではないかと思います。

メンド臭〜い一手間、二手間が、未だ見ぬ潜在顧客を顕在化させるのです。
 
<執筆・編集|メーソン>

 


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