印象に残るパンフレット《コンテンツ・デザインの印象》事例5選

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印象に残るパンフレットとは?
直感に訴えることやサプライズ感というより、
差別性の高い上質なデザインやアート感、共感を呼ぶコンテンツ表現、
気持ちが引き込まれていくストーリーテラー、
さらに高級感や非日常性のある用紙やカタチに至るまで、
人々の感性に奥深く滲み入り、
ココロに刻み込まれることでしょう。
本稿に続く事例5選は弊社のリアルな制作ケーススタディーとして必見です。
1. 印象に残る【コンテンツの表現】
印象に残るパンフレットといっても、
単に “素敵なパンフレットとして印象に残っている” では、趣味や個人の嗜好の世界であり、
この記事では、ベネフィットに繋がる商業的なリアリズム視点で捉えていきます。
パンフレットの記事を読み、情報やデータを見て、読み手が意思決定をする。例を挙げると、
あるメーカーの「製品パンフレット」に記載されている製品情報や導入事例を見て、期待感と好印象を受けたため、導入の意思決定に繋がった。 | |
求職者が「採用パンフレット」を見て、その企業の成長・次世代ビジョンに触れ、他社よりも強く印象に残ったため、入社願望を持つに至った。 | |
知人から紹介された「クリニックパンフレット」を見て、院長のメッセージに共感し、独自の治療法が印象に残った。その結果、多数の同診療科のクリニックから同院を選択した。 |
ほんの一部の例証ですが、記事やコンテンツが、ユーザーの印象に残ったことに起因する要素です。
いずれも何らかビジネス的に意思決定を促し、印象付けが功を奏したケースです。
人々の最終的な意思決定に影響を及ぼすもの、
やはりそれは記述内容や情報・データによるところが大きい、と言うのが筆者の見解。
パンフレットで印象に残るコンテンツは、実は地味に、根強く人々のココロに作用し刻み込まれるのです。
2. 印象に残る【視覚性やデザインの表現】
印象に残るコンテンツは読み込むこと、そこから人々の印象に作用するプロセスを経るため、
まさに印象に残るパンフレットたる所以です。
この視覚性やデザインの表現で印象に残るパンフレットは、比較的早期に人々の意思に作用する傾向があります。
「サービスパンフレット」にはダイナミックで臨場感溢れる写真が多用されており、写真の一つひとつクオリティが高く、深く印象に残った。その結果、サービスの利用へ向け提供社へ問い合わせ、RFPの提示に繋がった。 | |
様々なエビデンスのデータが全てグラフやチャート図で描かれている「医療パンフレット」。視覚的にデータを比較対照、俯瞰的に読み取ることができ、印象深く業界マーケットの比較検討ができた。 |
美しいデザイン、クリエイティビティの高いデザインの側面だけでなく、
それがきちんと右脳+左脳で作用し、ビジュアルとデータのハイブリッドが印象に残る要素として効果的でしょう。
3. 【パンフレット本体の仕様】が印象に残る要素
以上2点はパンフレットに掲載されている情報やデータ、つまり印象に残るのが「コト」要素。
このパンフレット本体仕様という要素は「モノ」です。
ではパンフレット本体仕様とは何でしょう?
パンフレットの素材感、サイズ・形状、加工、仕掛け等々、全てモノ要素ばかり。
結構印象付けにはその役目をしっかり担ってくれます。
しかしながら奇を衒ったものや、見え見えのヤラセでは論外。主張の無い形式的なモノではダメ!
そこに自然にココロに滲み入る、信頼性が担保される下でのパンフレット仕様なのです。
印象に残るパンフレットとしては、仕様だけが一人歩きしてしまい、提供者の自己満足に陥っては本末転倒。
コンセプトや主張をしっかり固めて実行しましょう。
以上3点の要素を踏まえ、次項から「印象に残るパンフレット」の数々をご覧に入れます。
事例01|体験の中で印象に残るパンフレット
積水ハウス株式会社 宇都宮支店 様|営業向けパンフレット
主要コンテンツの物件紹介PPTをはじめ、PPT収納用のフォルダ(下画像)、それらを封入する封筒の資料請求3点セット。
Webから資料請求が多くなったことで、送付する資料のグレードアップを図る狙いです。
まず封筒を受け取ったユーザーは、木漏れ日をイメージさせる淡いオーガニックデザインを愛で、
開封後同じデザインタッチのフォルダ(下画像)が現れ、そのフラップを上げると中には資料PPTが複数枚大事に納められている。リード顧客は印象深いホスピタリティな体験から次の商談へ躊躇なく向かうのです。
事例02|CGデザインが印象に残るパンフレット
N.JETエンジニアリング株式会社 様|製品情報パンフレット
超高圧ウォータージェット技術を応用した「DO-Jet工法」は、同社開発の独自工法。
トンネルシールド工事に導入するシールドマシンに用いられる優れモノ。
それだけに使用シーンや動作イメージが伝えにくいのです。
同パンフレットではバーチャル3DCGで見事に地中での活躍シーンを再現、
業界パーソン、関連事業のユーザーは有用性を即座に掴め、ビジュアライズのチカラを実感するのです。

事例03|表紙デザインが印象的なパンフレット
株式会社昭和塗工社 様|会社案内パンフレット

大型の橋梁など構造物の塗装・防水工事企業。
ガテン系企業としては中核的存在でありつつも、かなり専門性が高い分野のスペシャリストです。
斯様な業種でありながら、この表紙デザイン、ちょっとアート感を醸してないか?
言わば塗装用ブラシの塗りイメージ。直感性は無いが残像が後に引く。
余談ですが、一転、逆に12ページの大半に亘って自社の事業を咀嚼し、
見やすいアイコン、アイソメ、グラフ、数字。。。採用活動にもしっかり使える構成を目指したのです。

事例04|幾何学的チャートが印象的パンフレット
マゲテックグループ 様|会社案内パンフレット
切断・レーザー溶接のエキスパート集団、マゲテック株式会社を中核企業とするグループ企業。
展示会特化の統合パンフレット。ブース前で入れ替わり取り交わされる商談にはピッチ資料のスピード感が大事。
6ページ観音開き構成のエンディングは一瞬何?と見紛う幾何学模様ばりのチャート図。
実はここに同グループの差別化エキスがタップリ詰まっているのです。
訪問客は印象に残るこのチャートに、NEXT本格商談を見据えます。
事例05|独創的ギミックが印象に残るパンフレット
NRIネットコム株式会社 様|企業パンフレット
野村総研系ITコンサル企業のパンフレット。中面最初の見開きは普通用紙、次の見開きはトレーシングペーパーに印刷、
ページを捲ると新たな要素がプラスされる仕掛けにより、
事業ポートフォリオのレイヤー感を視覚的、体験的に伝えるギミック。
差別性の高いビジネスモデルに増して、他には無い独創性にユーザーは期待を膨らませ、
印象深く脳裏に刻み込まれるのです。
<執筆・編集|メーソン>