オヤカク・オヤオリ対策パンフレット作成のススメ

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採用パンフレットや採用サイト、採用動画までは取り揃えても、
企業はオヤカク・オヤオリ向けのパンフレットまで準備すること。
特に珍しいことではなくなりました。
このコラムを一読すると、
ちょっと身につまされる想いになります。
1. オヤカク・オヤオリとは?
「オヤカク」は、就職活動において、企業が内定を出した学生の親に対し、
内定承諾の確認を行う行為、企業理解の促進を図る行為です。
学生の意思決定における親の影響力が増した背景から、企業が親の確認「オヤカク」を取り付ける行為です。
一方「オヤオリ」は、学生の親に企業のオリエンテーションを行う機会を指します。
親子懇談会、内定親子研修会など、親を捲き込んで企業理解の促進や企業へ好感度を高める機会を設けるのです。
このように見ると、オヤオリはオヤカクの重要な一端を担うことがわかり、
両者を巧みにペアリングして実行することが、より効果的だと言えます。
因みに、マイナビ社の「2024年度就職活動に対する保護者の意識調査」によると、
子供の内定企業から内定確認の連絡=オヤカクを受けた保護者の割合は45.2%。
2社に1社だとォー!企業の採用活動において、最早内定辞退のテッパン対策になりつつあるようです。
2. オヤカク対策のパンフレットとは?
1)オヤカク対策には「採用パンフレット」で事足りる?
では企業の採用活動に際し、準備、使用する採用メディアは、
採用パンフレット、採用サイト、採用動画、その他採用ピッチが一般的。
然らば、オヤカク対策としては、これらの採用メディアで十分ではないか!という声が聞こえてきます。
では一般的な採用パンフレットの情報構成はどうなっているでしょう?
- 社員インタビュー
- 各部門の仕事紹介
- 社内環境の統計やデータ紹介
- キャリア育成プラン
- 福利厚生制度
これらの情報が中心。これはこれで学生にとって当該企業を知る大切なネタです。
採用パンフレットをオヤカク対策に使用すれば事足りるではないか!
仰せの向きはわかりますが、実はその辺の事情は少々実態と異なるようなのです。
2)普通の「採用パンフレット」ではダメなのか?
再度、マイナビ社の「2024年度就職活動に対する保護者の意識調査」を参照します。
親が子供の就職先企業に求める要件の統計データです。その結果によると、
- 1位|経営の安定性・・・54.1%
- 2位|学生本人の希望通り・・・20.6%
- 3位|社風や雰囲気が良い・・・16.5%
- 4位|福利厚生が充実・・・16.4%
- 5位|企業の成長性・・・14.9%
- 6位|給与・賞与が高い・・・14.4%
- 5位|能力・専門性が活かせる・・・11.4%
如何でしょう?この結果から読み取れることは、学生と保護者のインタレストに少々温度差があること、
保護者の関心はマーキングしている要件と言えないでしょうか?これらを要約すると、
「将来にわたって成長を遂げる安定した経営の中で、専門能力を発揮できる企業」を語るオヤカクパンフレット。
前項の5項目にはほとんど含まれず、やはりこれではオヤカクのクリアは限定的と言わざるを得ません。

3. オヤカクパンフレットをオヤオリで活用
1)オヤカクパンフレットの出番
そこで弊社の提案です。
採用パンフレットは紙面スペックの限界があるため、
「オヤオリを目的としたオヤカクパンフレット」がオススメ!
しかしながら使用するタイミングも重要。内定通知を出す前がベスト。
有力な内定候補の学生は親同伴で、しっかり企業のオリエンテーションをする機会を持ち、
オヤカクパンフレットをその際のテキストにします。
よりベターで内定承諾後、オヤカク通知を行っていない場合、
承諾後と言えども、保護者の横槍で辞退の憂き目に遭わないよう、スケジュールに織り込みましょう。
2)【採用 & オヤカク】でパンフレットのハイブリッド化
採用パンフレットは学生向け、オヤカクパンフレットは保護者向け、
このように使い分けることで企業の本気度や情報のターゲティングを可能とします。
またそもそも使用するタイミングがそれぞれで大きく異なります。
しかしながら、やはりコスト面、制作する人的リソース不足などから、
一纏めにできないか?という企業のリクエスト。無理からぬ要望です。
そこはぜひ弊社へご相談ください。
採用・オヤカクのハイブリッド版パンフレットをご提案しましょう!でもまずはオヤカクパンフレットから。
4. “親が反対する企業” …しっかり対策をとりましょう!
前項2-2)の統計データとは別の切り口の統計を参照します。
「親が反対する企業」とは!ちょっとショックを感じる企業もあるでしょう。

LO活プロジェクト事務局(パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社)にて編集・作成されたグラフを引用
この結果は既に自覚していた企業もあると思いますが、
「全国転勤のある企業」と「設立間もないベンチャー企業」は、4人に1人〜3人に1人の保護者が反対を表明!
保護者が反対でも、学生本人が強い意志で押し通すことができれば問題ありませんが、
冒頭でも述べた通り、親の影響力が増した昨今の採用シーンにおいては一大事!
これらのタイプに属する企業は、やはりしっかりとオヤカク対策を実行すべきでしょうね。
反対されるからこそ、為すがままではなく、むしろ企業側から積極的に攻めていくのです。
“虎穴に入らずんば虎子を得ず” “将を射んとすればまず馬を射よ”
こんな精神でオヤカク、オヤオリに取り組むことをおススメするのです!
5. 大卒のみならず【高卒採用】には必須のツール
以上まで述べてきた通り、大卒生でもオヤカクが重要性を増してきている昨今、
況んや高卒採用においては、言うに及ばない!ということは容易に理解できるところでしょう。
未成年で就職の機会を迎えることは、そりゃ〜もう、親子、一家にとって人生のBigイベント!
さらに就職担当の教諭もその責任は重大。オヤカク&キョウカク(教諭確定)といっても過言ではありません。
高卒採用は大卒採用とは大きく異なり、
4月〜5月の高卒求人説明会を皮切りに、企業の採用活動はルールに則った活動に限定。
「一人一社制」、本人マターの内申や能力に合わせて教諭が生徒に適した企業を慎重に選び、
その後に保護者面談に臨むのです。
つまり就職先の決定は教諭、保護者、そして本人。もちろん本人の意向は尊重されますが。。。
その見極めを誤ると、ミスマッチが如実に現れるのが高卒採用。
そのためにも、教諭や保護者へのオリエン、コンセンサスを視野に置いた、
オヤカク(キョウカク)パンフレットを目指すべきでしょう。
6. その他にも対策ツールは様々
オヤカク、オヤオリのパンフレット、メディア・ツール類は、パンフレットに留まりません。
そのラインナップと言えば、会社案内、採用ピッチ、採用サイト、採用動画などメディア。
うまく使えばより高いシナジーを得ることができます。
1)会社案内
オヤカクパンフレットは、保護者の目線に合わせ、自身の子供の就職先として相応しい企業なのか?をオリエンする冊子。
一方会社案内は企業情報を網羅した企業の公式な広報メディア。主にビジネスや商用に活用する多目的な冊子です。
オフィシャルメディアと保護者向けにチューニングしたローカル冊子のコンビは、保護者への企業理解を高めるでしょう。
2)採用ピッチ
採用ピッチは学生向けに、より詳細に、しかもわかりやすく企業全般にわたって説明するドキュメント。
そのまま保護者向けオリエン資料になりますが、少々保護者向けにチューニングすれば、オヤオリ用により効果的です。
3)採用サイト
採用サイト内に保護者向け情報として項目を設けておくと、保護者は常に情報にアクセスすることができます。
また学生の保護者限定公開として認証方式にしておき、スペシャル感を演出します。
4)採用動画
学生向け採用動画は、保護者視聴も非常に効果的です。勿論オヤオリ動画を準備しておくと尚可ですが、
コスト的に難しい場合、予めオヤオリも視野に置いて制作しておくのも選択肢です。
あと書き
実はこのコラムで弊社で制作をお手伝いした、オヤカク・オヤオリパンフレット、
また関連の各種対策ツールをご紹介したかったのですが、
非公開の作品が多いのです。無理からぬコトですね。
会社案内や採用パンフレットでは公開していない、
企業のコンフィデンシャルな情報を掲載するオヤオリパンフレットだったり、
保護者へ向けたメッセージ、インナー向け、パーソナルな制作物が多いためです。
然はさりながら、今後顧客から公開可能という承諾があった場合、
このコラムをアップデートしていきます!
オヤカク・オヤオリパンフレットや関連ツールをご検討の場合、
ご遠慮なくお問い合わせ・ご相談くださいませ。
<執筆・編集|メーソン>