広報・広告-1

広報と広告、その違いと『プッシュ型広報』のススメ

何気なく使っている社内の広報媒体・広報ツール。
そこにマーケティング的エッセンスや、SP的エッセンスを加えると、
それらの媒体やツールが、
セールス効果や、インプリンティング効果を高める、
『プッシュ広報媒体』に大変身!

1. 広告・広報の定義と本質

●広告と広報の違い

広告と広報は何が異なるのか、まずは簡単に触れておきたいと思います。

広告は広告費としてコストをかけ、自社製品やサービスについて、マーケットやユーザーへ各種メディアを通じて広告宣伝を図り、
販売拡張を狙う行為で、広告主の主宰でダイレクトにその効果を狙っていくもの。

片や広報はコストをかけずに、自社製品やサービス、或いは取組みについて、プレスリリースやメディア取材を通じ受動的にPRする。その結果市場へ何らかの影響を及ぼすことを期待し、間接的に販売につなげていく行為。

このように見ると、広告はコストをかけ取組む、
主観的、主体的、積極的、能動的、アグレッシブな商行為。

広報はコストをかけずに取組む、
客観的、客体的、消極的、受動的、ディフェンシブな準商行為、と言えます。

●実効性につなげる広報媒体や広報ツール

このように単純比較をして意味があるのかは別として、
後者の広報について、広告のように能動的に、もっと積極的に市場やターゲットに働きかけ、
ビジネスや商行為にダイレクトに繋げることができればどうでしょう?
それを自社主催のメディアやツールにてです。

特に目新しいことを言っているわけではなく、
日常展開しているプル戦略な社内の広報媒体や広報ツールについて、
より戦力化し、実効性を高めようというもの。
つまり当記事タイトルの、『プッシュ型広報』のススメなんです。

しかしながら、いわゆる従来的な広報・PR手法を否定しているわけではなく、
それはそれで尊重し、推進しつつ、
広報媒体や広報ツールには、別マターのエッセンスを加える、とでも言いましょうか。

それによって、脇役や裏方的存在感から、
堂々と表舞台で活躍する主役メディアへ進化させようという概念です。
ぜひこの記事のノウハウを自社の広報媒体・広報ツールに活かしてみてください。

2. 広報媒体・広報ツールのラインナップ

では本題に入る前に、
一旦ここで広報媒体や広報ツールのラインナップを、
用途やターゲット別、社内外に分け、現状認識をし、整理してみたいと思います。

媒体・ツール  用 途  ターゲット  社内・社外
企業サイト・ブランディングサイト
Blog・Facebook
メルマガ
●公式オウンドメディアとして多目的
●BtoB、集客
●ステークホルダー
●顧客予備軍
社外
社内報 ●社員の士気高揚
●社内情報発信
社員、家族親族 社内
製品パンフレット・カタログ
ポスター・チラシ・リーフレット
小冊子
●営業活動
●PR
●顧客
●新規ユーザー
社外
会社案内 ●多目的PR
●営業活動
●ステークホルダー
●新規ユーザー
社外
広報誌・機関紙 ●顧客定着
●情報発信
●会員・顧客
●取引業者
社外
入社案内・採用パンフレット
採用サイト・採用動画
合説ツール
●採用活動 ●新卒者
●中途求職者
社外
アニュアルレポート
環境報告書・CSRパンフレット
IR情報(Web)
●IR活動 ●株主
●投資家
社外
ブランドブック・ブランディングサイト
ブランド広告
広報誌・小冊子・メルマガ・POP・包材
●ブランディング ●顧客
●ステークホルダー
社外
社内
CIマニュアル・VIマニュアル
クレド冊子
●CI構築
●自社理解
●愛社心・ロイヤリティ向上
●社外広報
●社内
●ステークホルダー
社内
社外
アニバーサリーロゴ
記念誌・周年パンフレット・周年サイト
各種周年ツール
●周年記念
●創業記念
●社内
●取引業者
●顧客
社外
社内
施設ガイド・事業案内
工場案内パンフレット
●来客者
●来訪者ガイダンス
●顧客
●新規ユーザー
●一般見学者
社外
展示会・イベントブースツール
ポスター・リーフレット
パンフレット・カタログ
●展示会イベント
●見本市
●顧客予備軍
●新規ユーザー
●顧客
社外

結構多数存在するのがおわかりいただけたと思いますが、
いかがでしょう?
閲覧の皆さんの企業ではいかがですか?
社内の広報媒体や広報ツールは目的に最適化した攻めのものになっていますか?

次項で、実効力を高め戦力化するエッセンスを紹介します。
その効果はグンと変わってきますよ。

3. 広報媒体・広報ツールを戦力化する

●SP的・広告プロモーション的エッセンス

そのエッセンスとは、実はSP(セールス・プロモーション)的、
また広告プロモーション的と言えるもので、
広報媒体や広報ツールに、より広告的なプッシュ要素を付加するものです。

とは言え、広報メディアはTVや全国紙メディアのような、
不特定多数の人々を対象としておらず、
広範囲なマスメディアの性質は持ち合わせていません。
対象はあくまでも特定される領域での限定されたものです。
しかしながら、広報媒体・広報ツールとは言え、
SP(セールス・プロモーション)的、広告プロモーション的要素をインクルードすることで、
それぞれの媒体やツールが、もっと効果的に活躍してくれるのです。

●マーケティングやリサーチも大切

ではなぜSP的要素が必要なのでしょうか?
それはこの広報媒体や広報ツール、
とりわけパンフレット、カタログ、チラシ、リーフレット、広報紙などは、
分類される場合、SPツールの一角に含められることもあるくらい。

営業パーソンが活用するツールとなれば、
セールスプロモーションの範疇にもかかってきます。
すなわち、プッシュ的要素が求められることに。

またコーポレートサイトや戦略Blog、
採用ツールや展示会ツールに至っては、
「顧客(Customer)、競合(Competitor)、自社(Corporate)」をきちんと見据えた、
いわゆるマーケティングで言う「3C分析」、
つまり「顧客を知り、競合を分析し、自社の強みを認識する」、
このこと無しには、デザインが良く、最新のテクノロジーが組み込まれていても、
残念ながら器を整えただけ、ということでしょう。

これらのことは、周年記念誌、アニュアルレポート、
インナー広報ツールの社内報においても、多かれ少なかれ求められる要素です。

では次項以降で、
広報媒体・広報ツールの一部をピックアップして、
目的に最適化する攻めの『プッシュ型広報』について、一つひとつ検証してみましょう。

4. 【Push-01】BtoBや集客のオウンドメディア群

多目的な広報媒体の最たるオウンドメディア、その代表格のコーポレートサイト。
まさに読んで字のごとく、企業広報、IR、採用、企業間取引、海外ビジネス(海外言語)、社会活動、環境活動、広報媒体ダウンロード、プレスリリース等、多目的なメディアです。

営利を伴う企業たるもの、コーポレートサイトをビジネスに活かすのは、ごく自然な企業活動。

中でも企業間取引に、何らかこのコーポレートサイトを関与させ、新規の取引を期待するのは昨今では常識です。
ただ新規取引には期待するものの、
意外とそこを攻めるサイトのスペックになっていないことによく遭遇します。

まず独自性や専門性のコンテンツ品質になっていない。
例えば自社の強みが顕在・潜在で語られていない。
つまりそこには「企業ブランディング」という概念が欠如しています。

その結果、検索エンジンでは鳴かず飛ばず。(中には社名検索でも2ページ目…残念!)

次にこのコーポレートサイトを中心に、様々なターゲットに触手を伸ばすBlogやSNSがイマイチ…
つまりコンテンツマーケティングの機能不全です。

まさに前項で言及した、
マーケティング要因とはこのことの最たるものです。

さらにBtoB取引のクロージングとなる最終段階で、
決裁の要となる「与信」機能を満たす情報が無い…等々。

ここでは詳しくはここでは語りませんが、
これでは何をか言わんや、ということでしょう。
お気づきと思いますが、広報媒体たるコーポレートサイトが、
ここですでに『プッシュ型広報』そのものの体を成すことが求められているのです。

逆に積極的にこのコーポレートサイトを通じたプロモーションに少し触れておきます。
全国紙、交通広告、業界誌などの広告投入で、マスマーケットから「続きはWebで」と集客し、
コーポレートサイトや専門サイトで問合せにつなげ、リード育成を図るという、
広告と広報メディアの合わせ技とも言える、「クロスメディア」です。
これによって非常に戦略的でアグレッシブな媒体へと進化します。

ー以下の弊社制作実績をご覧ください。モニター内をスクロールするとページ全体をご覧いただけます。ー

株式会社イムラ封筒 様|「Rmitp®(リミップ)」サイト

大手封筒メーカーイムラ封筒様のサービス紹介サイトリニューアル事例です。ここではTOPページのみで、意外とシンプルなつくりですが、そこには戦略性がギュッと詰まっています。まずリニューアルコンセプトの設計は、Googleアナリティクスのデータを駆使して構造を徹底調査〜ボトルネックの特定、導線を再設計で、新サイトの構造を策定しました。それは封筒でのビジネスに、新たな顧客を創出するBtoB取引を目指すものです。サイト全体をご覧になるとわかりますが、まさに企業間取引で攻めに行くサイトづくりです。サイトURL https://service.imura.co.jp/

5. 【Push-02】営業パーソンのビジネスツール

SPツールに一番近い営業パーソンが活用する、
いわばセールスツールとも言える、製品・サービスのパンフレット、
製品・商品カタログ、リーフレットなどは、さらに広告・SPとは血縁とも言える関係です。

つまりこれらパンフレット、カタログ、リーフレット等の広報媒体は、
商談上で有利になる、或いはユーザーのニーズにうまく適合する、
といった営業的効果や商取引に深く影響を及ぼすことが期待される媒体です。

それだけにSP性やマーケティングの要素が要求されるのは、
前述からして容易にご理解いただけると思います。

3C分析などマーケティング要素をビルトインすること、
さらにそこで得られた要素を、
ターゲットユーザーに対し、いかに巧みにクリエイティブやコピー表現をするか?

これを称して弊社では、
『機能と美』を備えたビジネス広報ツールであるべきと捉えていますし、
差別性や優位性を示すブランディングの要素を込めることになり、
一層の競争力強化につながります。

6. 【Push-03】就活生・求職者へ秋波

企業広報として採用活動は、社内では年間プロモーション的な位置付けです。
次年度採用計画を立て、
広報活動やインターンのための各種採用ツールを準備し、
採用サイトや人事Blogで情報発信、
インターンや企業説明会開催、合同説明会に出展、
選考にための試験・面接開催、
内定・内々定通知、
一方で高卒採用や中途採用に対応、
入社式の主催…等々。

いやはや、全く休む暇なく激務ですね。
しかも企業が求める人材を、確実に質量で押さえなければならない厳しいミッション。

それだけに、この採用活動で使用する各種の採用広報ツールは、
まさにプッシュ型広報ツールが必須。
知名度高い大企業ならまだしも、
巷では結構この採用広報ツールづくりに淡白だったり、戦略性がなかったりで、
残念な媒体・ツールになっていることは珍しくありません。

学生向けだからデザインがカッコよく受けのいい、
社員の生き生きした笑顔のダイナミックな写真満載、
最新のパララックス機能を備えた採用サイト、等々。

もちろんそれはそれで否定はしませんが、これらだけでは、
そこに企業のアイデンティティ、ビジョン、発展性、ブランドイメージは不在だったりします。
またこのオンライン時代で、オフラインツールとの連動性もポイント。

当パンフレット専科BLOGの親サイトとなる、
「パンフレット専科」でそこのところ詳しく解説していますので、
ぜひご参照ください。

シンプレクス株式会社 様|採用パンフレット
弊社制作の東京都港区の金融コンサル会社、シンプレクス株式会社様の採用パンフレットです。独自の付加価値高いビジネスモデルで成長著しい企業の社風として、変に就活生に寄り添うことなく、徹底して自社の欲しい人材、言い換えれば、その精神にチャレッンジする気質の学生だけ受でよく、こちらから寄り添う意思はありません。その企業スピリッツを余すところなく、この採用パンフレットで表しました。 社長メッセージの「〜理不尽を乗り越える根性を見せてくれ。」に現れています。
中堅総合商社、森村商事株式会社様の採用パンフレット
セラミック製品を中心に世界レベルでチャネルを持つ、中堅総合商社、森村商事株式会社様の採用パンフレットです。明治時代、アメリカで大きな成長を遂げ、その価値ある歴史をオモテ面全面を使って掲載。それを基盤にした現在の組織や社員の姿、またミライへのビジョンをウラ面全面を使ってレイアウト。それらを「勧進帳スタイル」の加工で就活生に訴えました。企業ルーツを訪ね、成し得た偉業をきちんと就活生に刷り込む。このように企業のブランド価値について、ここまで贅沢に紙面を割いた採用パンフレット、弊社の代表作品です。

7. 【Push-04】ブランディング《無形資産の形成で企業価値向上》

このブランディングという取組みは、社会や業界マーケット、顧客・ユーザーなど、
広く様々なステークホルダーに対し、
企業、製品やサービスの差別性、優位性から、
ブランドイメージを創造し、定着させていく行為であることはおわかりと思います。

新規でのブランドづくり、或いはすでに確立されたブランドにおいても、
その運用・展開から管理まで、
イニシアティブをしっかりとれる強い組織や社内チームが必要です。

一般企業で言えば広報部、マーケティング部でしょうか?
それとも経営企画室、開発部、製造部、はたまた市場に直結する営業部?
もしくは、組織横断的ブランディングチームやブランド事務局かもしれません。

いずれにしても、まず社内統一見解を持つブランドマニュアル策定が必須。
もちろんすでにマニュアルが存在しているのであれば、それに沿った運用・管理を行いますが、
意外とマニュアル整備まではなされていないことがままあります。

さらにそこから重要なのが、
コーポレートサイト等のオウンドメディア群、
会社案内、製品パンフレット等、営業パーソンのビジネスツール、
また採用活動における各種ツールにまで、
策定されたブランドイメージや指針がきちんと主張されるようにすることです。

固有のロゴ、ブランドカラー、コンセプトワードやタグライン、ブランドメッセージ、
キービジュアル、もしかするとキャラクターや企業マスコット…
その他独自の主張やビジュアル表現。

また同時に、上記運営組織、事務局において、自社ブランドに対する社内の意思統一や啓蒙も必要。
ブランドイズムを統制し、定着を図り、継続的にジャッジし、改善を図る。
つまり企業内の足元の意識徹底無くしては、
社会、マーケット、ユーザーへ伝わろうはずがありません。

実はここまでやってこそ、無形資産たるそのブランド伝播がなされていきます。

高い広告費の支出をかけてのTV広告や全国紙での露出刷り込みだけに頼らず、
広報パーソンたるもの、
派手さは無いですが、このような地道な媒体・ツールへの展開、
そして効果検証していく行動が、
中長期にわたってブランド基盤づくりで結実させることも、
プロモーション的プッシュ型広報のスタイルであることは確かでしょう。

お受験グッズ製造販売する「キルシェ・ブリューテ」様のブランドブック
お受験グッズ製造販売する「キルシェ・ブリューテ」様のブランドブックです。業界の草分け的存在として、お受験というカルチャーを支えるという意味で、単に独自の製品ブランドを販売するだけでなく、お受験という人生のイベントに際し、母と受験生、その家族や親族にまでわたる絆の大切さ、共に成長する喜びを味わってほしいという想いを、ブランドのコンセプトに据えています。

8. 【Push-05】社内報で社員の意識高揚

インナー広報ツールの代表格が社内報です。実はこの社内報ですが、
社内全体の意思統一による協働意識醸成、
社内の情報共有、社員のモラル向上、
面識の無い同志、いわゆる社員間のコミュニケーション確立、
自社への愛社意識、好感醸成…等、
とても企業にとって好ましく、歓迎する要素ばかりです。

一方この社内報、
毎号同じような情報や記事の連続でマンネリしている、
楽しいトピックや時代に即したネタが無い、
デザインや装丁に工夫が無く、愛着が湧かない、
スマホやPCで見ることができない、
年1回で忘れた頃の発行で社内報としては役不足、
逆に毎月一回発行で、事務局は追われ疲弊、受ける社員は積ん読…
これらの状況から意外と苦労して作っている社内報、不人気だったりします。

ここで一度社内広報のあり方を根底から見直す機会を設け、
新聞や本を読まない世代は、若年層だけでなく壮年・熟年層にも及び、
この際スマホやタブレット対応できるWeb版社内報に全面切替え、
というドラスティックな選択も広報媒体・広報ツールのプッシュ型スタイルとなりそうです。

ネッツトヨタ多摩株式会社様、弊社制作の社内報第1号実績
ネッツトヨタ多摩株式会社様、弊社制作の社内報第1号実績です。手作り感や原稿支給でそのままレイアウトした、というありがちな社内報ではない本格派社内報。やはり企業のブランドイメージを損なわず、社員の会社に対するロイヤリティを大切にする企業姿勢。しかも年2回の発行頻度は社員が会社の情報を、追いかけるちょうどいい頻度。

9. 【Push-06】CIやVIを社内ロイヤリティ形成に活かす

これも社内報に続いて、インナー広報活動の範疇です。

ただこのCIを語るに、このCIとはなんぞや?にちょっと触れておきます。
その構成要素は、【CI】=【MI+BI+VI】であり、
それを簡潔に解説すると、

【MI】=マインド・アイデンティティ「理念の統一」と言います。
まさに「企業理念」です。経営理念、哲学、社是、行動指針などですね。

【BI】=ビヘイビア・アイデンティティ「行動の統一」と言います。
前述MIの企業理念や経営哲学などを実現するための方策で、
さらに将来に向け実現するビジョンを語るものです。

このMI、BIの要素を視覚化したのが、
【VI】=ヴィジュアル・アイデンティティ「視覚の統一」、つまりロゴです。

このようにCIやVI、企業の化身とも言えるほどとても大切なものです。

ところがどうでしょう、意外なことにその扱いが無頓着。
例えば、
部署によって使い方がマチマチだったり、
ロゴが指定色とは異なった色合いだったり、
使用を禁止している位置に使用されていたり、
担当者はその規定をしているCIマニュアルの存在すら知らない、など。

究極はCIマニュアルそのものが存在しない…いやはや、何をか言わんや…
ただこれらのこと、特に珍しいことでは無いんです。

このように企業にとって、根源的な要素が社内で共有、周知がなされていない。
残念なことですね。

前述の通り、何と言ってもこのCIは企業の根源的要素です。
御社で、もしこのような事態が生じているようであれば、
広報パーソンの怠慢だけで無く、企業自体の姿勢が疑われます。

こういう事態を避けるためにも、プッシュ型広報活動の出番です。

社内でこのCIを再教育、再共有を図るべきでしょう。
その方法として全社レベルの社員へのCI説明会、或いは勉強会の開催です。
それによって、社員の意思統一が図られ、社内の求心力が高められ、
共通の目標意識を持つ機会として、大いに効果を発揮するでしょう。

派手さの無い地味な社内広報活動ですが、
実はプッシュ型広報と十分言えるもので、ぜひともおススメするものです。

株式会社タカヤマ様、弊社にて開発に携わったロゴマーク事例
株式会社タカヤマ様、弊社にて開発に携わったロゴマーク事例です。現在、全社レベルの総合的なブランディングを推進するための会議を毎月開催し、このCIコンセプトと共に、社内での定着と意識醸成、認識共有を図っています。

 

タグライン
同社様のCIコンセプトに基づいて策定した、タグライン。日本語版、英語版を使い分け様々な広報媒体やツール類に反映されています。
公式キャラクター「めぐるくん」
前出ロゴ開発のスピンオフ作品、そのロゴをまとった同社様の公式キャラクター「めぐるくん」です。現在展開している企業ブランディングのスポークスマンとして、同社様のコーポレートサイト、CSRパンフレットの広報メディア関係だけでなく、社会活動、環境活動の様々なシーンに出没します。ちょっと変わり種は、所沢市のマンホールの図柄にもなっています。

10. 【Push-07】創業からの周年を尊び広く流布する

企業や学校の創業記念や周年記念というと、
まずは記念式典や重厚な記念誌やを思い浮かべ勝ちですが、
一見規模感があり、多くの来場者を迎え、その場の盛り上がりから、
広報パーソンとしては大きな達成感があるのは確かです。

ところが、記念式典、重厚な記念紙を参列者に渡し、
コストをかけ、大掛かりな取組みをした割には、
ある種の自己満足で終わってしまうことが多いようです。

つまり式典で頂点まで達したテンションが、終了後には一気に冷め、
ほとんど消え失せてしまい、
それ以上の広がりが無い、継続性が無いことに気づくことがあります。

やはりここでは、プッシュ型広報を吹聴する以上、
終了後も効果を継続化させ、社員と参列者だけの認知で終わることの無い、
創業・周年プロモーションとして考えます。
一つの例として弊社が考えるのが、
まず創業・周年ロゴです。これを記念の御旗とします。
次に何と言ってもコーポレートサイトです。ここに創業・周年事業のカテゴリーや専用ページ、
或いは特設ページを設け、記念ロゴを高らかと掲載します。
ヘッダーなどに全ページインクルードも忘れぬよう。

これによって、
その企業を知ることの無い第三者や、様々なステークホルダーがその事実を知ることとなります。
BtoB取引を目指して検索から訪れたリード、
就活生・求職者の採用ターゲット、
上場企業であれば、株主・投資家へ、
官公庁・金融機関、
協業やアライアンス業者、また業界関係者、さらに競合他社…に至るまで、
結構広がるでしょう!
しかもインターネット上に、常にオープン情報として公開されている。

重厚で化粧加工された記念誌。
これもコンパクトなパンフレットにまとめあげると、広く配布できます。
営業パーソンの営業ツールとして、採用活動時の求職者への配布、
資料請求者への配布…。

さらに記念シールを作成しておき、会社案内や製品パンフレット、
カタログや名刺などに至るまで貼り付けるだけで、営業パーソンの話題づくりやPRに。

いかがでしょう。
ちょっとだけ視点を変えることで、プッシュ型広報に早変わり!

ぜひお試しいただきたいと思いますし、実行される場合はご遠慮なくご相談ください。

三井化学東セロ株式会社様の創業90年記念ロゴ制作
三井化学東セロ株式会社様の「創業90周年記念エンブレムロゴ」の、弊社制作事例です。
三井化学東セロ株式会社 様|コーポレートサイトの創業90年史特設サイト

同記念エンブレムロゴをシンボリックに使った、コーポレートサイト内特設サイトの制作に携わりました。そもそものコーポレートサイトも弊社にての制作ですが、やはり90周年をここまで露出させると、様々な話題性が広がります。

三菱鉛筆株式会社様、会社案内の「企業史」ページ
『uni』ブランドで馴染みの高い、三菱鉛筆株式会社様、会社案内の「企業史」ページ、弊社制作事例で紹介します。全20ページのうち、両観音折り加工で4ページを費やし、会社案内の企業史としては贅沢な紙面遣い。創業から黎明期、成長期、成熟期を経て現代に至るまでを4面使ってダイナミックに、コンパクトに約130年のヒストリーをビジュアライズさせました。これを見るとステークホルダーは、むしろ重厚な記念史は不要とも、十分思えるものです。