カタログ制作のよくある質問|費用・納期からAIの著作権まで
費用はいくらか、納期はどのくらいか、何を準備すればいいのか——見積書を前に、
聞いてよいものか迷う小さな疑問こそ、意外と誰も教えてくれません。
近ごろは、そこに「AIでカタログは作れるのか」「AIの画像に著作権はあるのか」といった、新しい問いも加わりました。
ここでは、25年以上カタログ制作の現場に立ってきた制作会社の立場から、
発注前によく寄せられる疑問に、一つひとつお答えしていきます。
●カタログ制作のよくある質問とは
カタログ制作のよくある質問とは、制作の依頼を検討する企業が、発注前に抱きやすい疑問——費用や相場、制作期間や納期、依頼前に準備すべきもの、そしてAI活用や著作権——について、制作会社の視点から一問一答形式で整理したものである。
●このページで分かること:
- カタログ制作の費用・相場と、費用を左右する要素
- 制作にかかる期間・納期と、進め方の全体像
- 依頼前に準備しておくとよいもの
- AI生成画像の可否や著作権・意匠権など、AI活用に伴う判断
●留意点:
- 費用・納期・進め方の詳細は、各専門ページで解説する。本ページは要点に答え、詳しい解説へ案内する索引の役割を担う
- AAI生成物の著作権・意匠権は個別の判断を要する領域であり、最終的な判断に迷う場合は専門家に確認することが望ましい
設計と生成の分担は、実際の誌面を見ると腑に落ちます。
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第1章|費用・料金に関するよくある質問
Q1.カタログ制作の費用はどのくらいかかりますか。
A1.費用は条件次第で大きく変わり、一律の定価はありません。
金額は、ページ数・部数・仕様に加え、撮影やコピーライティングをどこまで依頼するかで動きます。カタログ制作費は、企画・デザインといった制作(コト)の対価と、印刷・用紙・加工といった生産(モノ)の対価の二つで構成されるのが基本です。同じ判型でも、内容次第で差が生じます。
Q2.見積もりは無料ですか。追加費用はどんなときに発生しますか。
A2.見積もりは無料が一般的で、追加費用は主に三つの場面で生じます。
あらかじめ定めた回数を超える修正、当初予定になかった撮影、進行途中での仕様変更です。発注前に、修正回数の目安と追加が生じる条件を確認しておくと安心です。
Q3.費用を抑えるコツはありますか。
A3.素材の支給と初校の作り込みが、費用を抑える二大要素です。
原稿や写真素材を可能な範囲で支給いただくこと、そして初校の完成度を高めて修正回数を減らすこと。素材が揃っているほど、制作会社が一から起こす工程が減り、費用は抑えられます。
Q4.デザインだけ、あるいは印刷だけの依頼はできますか。
A4.どちらも承れます。デザインのみのご依頼も、入稿データでの納品も可能です。
どこまでを依頼するかで費用の構造が変わるため、切り分けの相談を早めにしておくと見積もりが明瞭になります。
ここで触れた費用の考え方は、あくまで全体像です。実際の見積もりを読み解くには、何にいくらかかっているのか、その内訳を知っておく必要があります。外注先を選ぶ際の判断軸も含め、費用の全体像を次の記事で解説しています。
▶ カタログ作成の費用と外注|内訳・相場から外注先の選び方まで
第2章 制作期間・納期・進め方に関するよくある質問
Q1.カタログ制作にはどのくらいの期間がかかりますか。
A1.期間は素材の支給範囲で幅が出ます。
原稿と写真が揃っていれば短く進みますが、取材・撮影・コピーライティングから始める場合は、そのぶん長くなります。まずは希望の納品日から逆算してスケジュールを組むのが確実です。
Q2.急いでいます。最短でどのくらいで作れますか。
A2.素材が完全に揃っていれば短縮できますが、圧縮できない工程もあります。
掲載順序を決める設計の工程と、誤りを防ぐ校正の工程は、品質に直結するため無理に縮められません。短納期のご相談は、まず素材の状況をお知らせください。
Q3.カタログ制作はどんな手順で進みますか。
A3.ヒアリングから納品まで、六つの工程で進みます。
大きくは、ヒアリング → 企画・構成 → デザイン → 校正 → 入稿 → 納品という流れです。なかでも、何をどの順で見せるかを決める企画・構成が、仕上がりを左右する要となる工程です。
Q4.遠方でも依頼できますか。
A4.全国どこからでもご依頼いただけます。オンラインでの打ち合わせにより、ヒアリングから提案、校正のやり取りまで非対面で進められます。
工程の名前を並べるだけでは、どこで何が決まるのかは見えてきません。実際の進行では、それぞれの工程で発注側が判断すべきことがあり、その順序を誤ると手戻りが生じます。各工程の中身と勘所を、次の記事で詳しく追っています。
工程の名前を並べるだけでは、どこで何が決まるのかは見えてきません。実際の進行では、それぞれの工程で発注側が判断すべきことがあり、その順序を誤ると手戻りが生じます。各工程の中身と勘所を、次の記事で詳しく追っています。
▶ カタログ制作の手順と進め方|工程ごとの勘所を解説
費用も納期も、御社の条件次第で幅が出ます。
まずは概算だけでもお伝えできますので、お気軽にお声がけください。
第3章 発注・依頼の準備に関するよくある質問
Q1.依頼前に何を準備しておけばよいですか。
A1.製品リスト・既存素材・目的の三つがあると進行が早まります。
掲載したい製品のリスト、手元にある既存の素材(写真・図面・旧カタログ)、そして「誰に何を伝えたいか」という目的。この三つが定まっていると、初回の打ち合わせから話が早く進みます。すべて完璧に揃っていなくても構いません。
Q2.原稿や写真がなくても依頼できますか。
A2.問題ありません。取材・撮影・コピーライティングから一貫して対応できます。
どこまでを支給いただくかで費用と期間が動くため、その配分を最初に相談しておくとスムーズです。
Q3.掲載点数が数百点と多いのですが、対応できますか。
A3.対応できます。鍵は分類と目次の設計です。
多品種のカタログは、製品をどう分類し、どの順で並べ、どう探しやすくするか——目次と分類体系の設計が、使いやすさを大きく左右します。点数が多いほど、この設計が成否を分けます。
Q4.総合カタログと営業カタログ、どちらを作るべきか分かりません。
A4.用途で選ぶのが基本です。
全製品を一覧で網羅し、参照され続けることを狙うなら総合カタログ。商談の場で相手を動かし、受注につなげることを狙うなら営業カタログが向きます。
掲載点数が多いカタログでは、準備の段階で分類をどう組むかが、その後の使い勝手を決めてしまいます。目次設計の考え方から効果的な運用方法まで、総合カタログに絞った解説を用意しています。
▶ 総合カタログ制作とは|デザインと目次設計の要点
第4章 AI活用・著作権に関するよくある質問
本章は、AI×著作権の一問一答で完結させます。法律に関わる点は「〜と整理されている」と記し、迷う場合は専門家への確認をおすすめします。
Q1.AI生成画像はカタログに使えますか。
A1.使えますが、二点の確認が前提です。
一つは、生成された画像が既存の著作物や他社の登録意匠と似ていないか。もう一つは、製品の質感や形状が実物と相違ないかという、表示の正確性です。この二点を満たせるなら、カタログに用いても差し支えありません。
Q2.AIが書いたコピーの著作権は誰のものですか。
A2.AIが自動生成しただけの文章は、原則として誰のものにもなりません。
現在の日本の制度では、著作物に当たらないと整理されています。裏を返せば、その文章に独占的な権利を主張することも難しいということです。人の手による構成の指示や大幅な加筆・推敲が加わり、創作といえる関与があったと認められる場合には、扱いが変わってきます。
Q3.AI生成画像を使ったことを、明示する必要はありますか。
A3.法律上の一律義務はありませんが、規約や契約で求められる場合があります。
利用するAIツールの規約が明示を求めている場合や、取引先との合意で表示が必要になる場合です。使う前に、ツールの利用規約と取引先との取り決めの両方を確認しておくのが安全です。
Q4.納品物にAI生成物が含まれる場合、責任は制作会社と広告主のどちらにありますか。
A4.最終判断と責任は、原則として広告主側に帰属します。取り決めは契約によりますが、一般には、掲載してよいかの最終判断と、その結果に対する責任は、発行主体である広告主が負います。制作会社は、権利や表示に関わるリスクを早い段階で洗い出し、安全な進め方を提案する役割を担います。契約時に、責任の範囲を書面で確認しておくとよいでしょう。
Q5.商用利用が安全なAI(ツール)の選び方を教えてください。
A5.製品名より、三つの軸で規約を確かめるのが確実です。
学習データの出所が明示されているか、生成物の権利が利用者に帰属するか、万一のトラブル時の免責・補償がどう定められているか。ツールは移り変わりますが、この判断軸は変わりません。これらは製品や状況によって一つひとつ判断が異なります。迷う場合は専門家に確認することをおすすめします。
ここで挙げた確認事項は、いずれも「なぜそれを確かめる必要があるのか」という前提の上に立っています。AIをカタログ制作にどう組み込むか、その設計思想と判断の考え方を、次の記事で論じています。
▶ AI時代のカタログ制作とは|編集者が設計し、AIで生成する
ここに掲載した以外にも、迷う点があれば遠慮なくお尋ねください。
御社の状況を伺いながら、最適な進め方を一緒に考えます。
執筆者Profile

アイムアンドカンパニー株式会社 〜設立1999年、創業27年目を迎える〜
代表取締役社長
- 得意ジャンル1|SEO/AIO/GEO等LLM領域のマーケティング戦略
- 得意ジャンル2|商業印刷クリエイティブ【会社案内・パンフレット・カタログ】
- 得意ジャンル3|エッセー風のコラム執筆
1956年生まれ 福岡県出身|九州産業大学卒業
江崎グリコ株式会社にて九州支店販売企画課長、本社営業本部営業企画グループ長を歴任し、セールスプロモーション、広告、マーケティングに携わる。TV広告連動のSP展開では、大手広告代理店への発注責任者も務める。
脱サラ後1999年福岡で有限会社オフィス・アイムとして独立、2012年にアイムアンドカンパニー株式会社に組変・社名改変、恵比寿、渋谷から現在の港区赤坂に移転、現在に至る。
同社では黎明期より代表ながらデザイナー、アカウントプランナー、プロデューサーのマルチプレイヤーを務める傍ら、2000年にはオウンドメディアのパンフレット専科の立ち上げからSEOマーケティングを実践主導、リード獲得のWebチャネル確立に25年以上のSEOキャリアを持つ。
獲得した顧客には沖電気、三井化学、ユニ・チャーム、ブリヂストン、日亜化学工業、伊藤忠商事などの大企業はじめ、慶應義塾、早稲田などの総合大学、また古巣の江崎グリコも含まれる。創業30年に向け、AI新時代のオウンドメディア運用を代表自ら先導する。